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「30分も磯にいれば、夜はもう豪勢な酒のつまみになるよね。」
半島と2つの橋で繋がれた能登島のキャンプ場には、誰もが羨ましいと思えるような暮らしがあった。
旅人には限られた時間しかないけれど、それでも自然は分け隔て無く、等しくみんなを愉しませてくれる。
ひとたび磯に降りれば、バーベキューの食材に、とれたて新鮮な季節の魚介類が加わることになる。とびきりの旬がつまったウニ、アサリ、サザエ、タコといった豪華ラインナップだ。
目の前に広がるのは能登の静かな海。
釣り好きならば、イカダへ渡って1日中釣り糸を垂らすのもいいし、近くの浜辺でひと泳ぎした後、のんびり温泉に浸かる、なんていうフルコースを愉しむのもいい。
ただせっかく能登島へやって来たのなら、イルカと直にふれあえる水族館は外せない。優しい目をしたイルカとのスキンシップは、何より大切な想い出になるはず。
「ここに来ればカブトムシはじゃんじゃん捕れるよ。今年は産卵のための場所も作ってみたし、いまからすっごい楽しみなわけ」
男なら、大人だってカブトムシという響きには、少なからずワクワクするもの。ましてや子供は真夜中だって早朝だって、カブトムシを探したいんだ。だから能登島のキャンプ場にいる達人は、アッと言う間に子供たちのヒーローになる。
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「一番のおもてなしは、前夜から水車を使って精米した能登のお米を、鉄釜で炊きあげたおコゲ付きの白いご飯」
山の中の民宿に到着してから最初の楽しみが、自分の手で薪を割ること。その薪でご飯を焚いて風呂も沸かす 。子供にとって薪割りは想像以上に愉しい体験だと、ここへ来てはじめて知るのだ。
能登の森は恵みの宝庫。
珍しい花々の群生地もあれば、いろんな種類の鳥たちが棲息もしている。
サラダに使う花を摘みに出かけたり、きのこを探しに森の奥へと入っていったり。
食卓には数えきれないほど豊富な種類の漬け物が並ぶ。素材はぜんぶ能登の山がくれたもの。
「水くみも自分でやって、食事する箸も器も木々を使って自分で作る。その面白さを体験するから、また能登の森へ来たくなる」
子供たちは身体を使って多くを学び、想像力で次から次へ愉しい遊びを生みだしていく。羽田からわずか1時間後に待っている優しい時間。
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